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刻印-sin-

第18章

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翌朝、それでもどうにも気になった葵は、ネットニュースを片っ端から舐めるように読んだ。

主税が自殺したと言うような情報は、特になかった。

しかし。

その日の午後になって、突然全く別の訃報が入った。

加絵が、自宅の梁に首をつって死んだのだ。・・・主税が主宰しているメーリングリストからの情報だった。

(加絵)

(加絵)

(・・・どうして)

次の土曜日は、当然の事ながら講座はシンとした雰囲気ではあったが、皆はこそこそと興奮気味だった。

(何でもね)

(失恋・・・)

(やっぱりね、あの子主税先生に思い詰めてたから)

葵は、主税の無事な姿が教壇に見られてほっとしたのと、推敲に推敲を重ねた原稿は紗希子をまた抜いてトップではあったが、流石にしゅんとしていると、いつの間にか皆は飲み会に出掛けるためにエレベーターへ向かった、後だった。

(いけない)

鼻水を啜ったティッシュをゴミ箱に捨てて、葵がはっと気づくと、主税が目の前にいた。

「やあ」

「・・・ありがとうございました」

「何が?」冷たい科白に、葵は脅えた。「あの・・・」

「こないだの、冗談だから、気にしないで」

「・・・」

「加絵さん、亡くなったね。お葬式には行った?」

「いえ・・・住所を知らなくて」

「僕がね、殺したんだよ」

葵は息を飲んだ。

「君の後、加絵さんに電話をしたんだ。そしたら、血相変えてマンションへ来た」

「・・・」

「だけどね、僕、あの子きらいなの」

(この人は、どこまで残酷なのだろう)

「で・・・介抱して貰った後、そのまま何もしないで帰ってって頼んだら、逆上して僕の事狂言暴行で訴えるって言うんだ」

「・・・」

「それで」

「殺した・・・?」

「あはは、違うよ。僕が二度と来ないでってメール打ったら」

「・・・」

「その晩」凱男は続けた。「死んじゃった」

「そう・・・ですか」

葵は、例の鞄を抱えると言った。「さようなら」「もう来ないの?」「来ます」「へえ」

かっとした葵は言った。「来ちゃ、いけないんですか」

「別にそんな事言ってないけど」凱男は平然と言った。「僕の身代わりに死んだようなものだね。君、親友だけど、平気なの?」

「私たち・・・別に・・・」

「そうそう」凱男は壁に半分背中を持たせかけると言った。「君には神様って友だちしか、いないものね、ふふ」

「帰ります」

「ちょっと待った」凱男は葵の行く手を塞ぐようにして言った。「ねえ」

「?」

「君の信じてる神様って、SEXしてくれるの?」

「・・・」葵は黙った。

「あっはっは」凱男はいつにも増して低い声で笑った。「君、やっぱり僕がいないとSしてくれる人、いないんじゃない?ねぇ?」

葵はドアをこじ開けようとした。・・・開かない。「ふふ、僕が鍵持ってるから、無理だよ開かないよ」

「卑怯です」

「どっちがかなぁ」凱男は顔を近づけてきた。そして、いきなり葵のジャケットを首から引き剥がした。「!」

「今日は、普通のブラなんだやっぱり」

「やめて下さい」葵は泣き声になった。「僕ね、君みたいなM子見るとね、考えちゃうのどう責めようかって」

「加絵は・・・もしかして・・・」

「あの子はノーマルだった」凱男は呟いた。「つまらなかったよ」葵はぞっとした。

「怖いでしょ」凱男は言った。「怖いと濡れて来るでしょ君は」

葵は、まさしく蛇に睨まれた蛙のように、動けなくなった。「お願いしてご覧。してあげる。して、欲しい事」凱男の声はぞっとする程甘かった。「して・・・」「はっきり言いなさい」

「して、下さい」葵は消え入るような声で言った。

「ふふ」凱男は有頂天な声で言った。「もう何しても僕の自由だね。でも嫌がる事しないからね。厭らしい事は、するけどね」凱男は巧みに葵の首筋に唇を這わせた。「はぁ、あぁ、あぁ」

「いい声だ」凱男はそう言うと、一個一個葵のブラウスのボタンを外し始めた。「こういう真っ白に小花柄のブラって、かえって一番興奮するんだよ、ね」「いやあ」

「いや?」凱男は怒った声で言った。「いやじゃないでしょ。いやだけどして欲しいんでしょ」

葵は、だらりと腕を下げたまま、もはや抵抗する気力を失った。凱男はくっくっと嗤いながら、葵の躰に舌を這わせて言った。「首輪、今度、特別に特別に買ってあげようね」
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