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にがくてあまい午後

甘える

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その晩、あたしは久しぶりに佐藤さんと夕食を作った。・・・鶏に卵と片栗粉をつけて揚げて、ピーマンと人参となすとたまねぎを炒めて酢鶏を作った。

「ちょっと、大戸屋のみたいでしょ」

「うん!」

「・・・敦美ちゃん、疲れてない?最近」

「疲れてます」あたしは素直に答えた。「少し、お父さんに甘えたら?」

「・・・」

「敦美ちゃん、頑張り過ぎだと思う」

佐藤さんが帰ったあと、あたしはちょっとぼんやりしてた。いつか、優しい利田さんが言ったセリフがふと思い出された。「人間って、変わらなくていいんだよ」

「どうして?・・・変わるためにここに来てるんじゃないんですか?」

「うん」利田さんは言った。「でもね」「?」

「もし、自分で今の自分が気に入っていたら、それは全力で守っていいんだ。・・・成長とか回復とか言われたって気にすることはない。自分をねじまげなくていい」

「・・・」

「自分は自分のものだから」

あたしはぼおっと思った。

(あたしは自分がそんな好きじゃない)

(気に入ってるわけでもない)

(でも、あたしにも守りたいものはある・・・この生活と、小説を書くこと)

自分を全力で守っていい。

ねじまげなくていい。

あたしはあたしをうんと大事にしていい。

その晩、パパとは今までより話がはずんだ。というか、パパがあたしに気を使ってくれるようになった気がした。

「敦美は大人だな」

「そうかな?」

「料理もうまいし、自分勝手言わないからな」

「ありがと。酢鶏残す?」

「ああ」

あたしは自分を抱きしめるのにたぶん成功したのだ。

「こづかい、足りなくないか」

「・・・少し、生活費足してくれると助かる。冬用の厚手のニット欲しいの」

「うん、いいぞ」

自分を抱きしめないと、人もたぶんあたしに優しくしづらい。

今まで、パパの期待に応えようとしすぎてたことにあたしは気づいていた。

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