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にがくてあまい午後

ふたり

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先生は、「一人で自立して、居場所をみつけなさい」って言った。

あたしはひさしぶりに支援所へ行った。・・・ながらくほっといてあった、クリスマス用のパッチワークが残ってた。それを仕上げながらあたしは思った。

(障害者に、ほんとの居場所なんてみつかりにくいなぁ)

・・・小説書いてると、ふつうに人間として認められてる気がするんだけど。ここにあるのは正直同情とか、弱い者同士で群れる気持ちばっかりだ。

それでも。

お昼ご飯を食べながら、スタッフの自慢話を適当にやり過ごしてたら少し元気が出た。

マンションに帰ってくると、誰もいなかった。

(何だか、もうひとりでご飯食べる気しない・・・)

(先生の言ったこと、いったんほっとこう)

「パパ」あたしは電話をかけた。「だいじょぶか?」「・・・一人だと、あんまり食欲わかない」あたしは正直に言った。「何かお菓子でも買ってくか?」

「ううん」あたしは言った。「パパの分のお茶菓子くらいあるよ」

「じゃ、これから三十分後に行く」電話は切れた。

あたしはミルクティーをいれて、抹茶とあずきのパウンドケーキを二切れ切った。なんとなくほっとした。

(人間って)

(わるいものじゃない)

その日は、パパはなるたけ猫とにわとりの話をしないようにしてた。あたしは思った。(多分、自分の中にため込み過ぎたんだ)

(あたしはいつもひとりで生きてた)

あたしの恋愛がうまく行かなかったのも、いつもひとり相撲してたからじゃないだろうか。

次の日、また支援所へ行った。「チーフ」「ん?」

「ここだけの話なんですけど」あたしは言った。「お見合い相談所に登録しました」

チーフはちょっと心配そうで、それでも少しほっとしたように言った。「それもひとつの方法ね」「はい」

「お父さんと今二人でしょ?」

「はい」

「お父さんで、対人関係の練習なさい、ね」

「・・・」

「敦美ちゃんはいつもひとりで力んでるから」チーフは言った。「他人を大事にすることって大切よ」

そうかも知れない。

大事にするから、いなしたり媚びたり、適当にそらしたりできるのかも知れない。

人は人と生きている。

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