にがくてあまい午後

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にがくてあまい午後

出発点

日曜日が、来た。・・・めずらしく何も予定は入ってなかった。

(何かお菓子焼きたいな)

戸棚を見ると、全粒粉のホットケーキミックスが一袋残ってた。

(卵もバターも砂糖も、レーズンもある。牛乳と焼き型買ってくれば、パウンドケーキができる)

あたしは、百円ショップに向かった。焼き型はいろいろあった。・・・サイズがよくわからなくて、Lのを一個買った。それから、来年用のカレンダーを二個買った。

「三百十五円です」

それから、自転車をぐるっと回してコンビニに向かった。牛乳を一個買うと帰路についた。

バターは湯せんにするとすぐやわらかくなってきた。砂糖をすり混ぜて、卵をすこしずつ混ぜた。

(ちょっと分離したかな)

全粒粉をさくっと混ぜると、ほとんどざらつきは気にならなくなった。レーズンを入れると、型に流し込んでオーブンの戸を閉めた。

いいにおいを嗅ぎながら、いい気分で夕食を並べた。・・・今日のメインは銀だらの味噌漬けだ。

パパは機嫌がよかった。

だけどパパが帰ったあと、パウンドケーキの皿を片付けながらあたしは思った。(何だか、出発点が間違ってる気がする)

結婚はいいってみな言う。

だけどあたしが結婚したいのは、正直言って将来が不安だからだ。・・・もっと言えば、お金が欲しいからだ。

だけど、パパみたいに「小説書くから」って言う理由で、あたしを養ってくれる人がそんなにいるなんて思えない。

みんな、料理を作ってSEXしてくれる人が、欲しいから相談所に登録してるんだ。

あたしは。

自分がどうしてもやりたいことが捨てられないのなら、自分で自分の道を切り開くべきなんじゃないだろうか。

だけど、小説ってそんなに簡単に売れないのはよくわかった。

ふと、新城さんの顔がなぜか浮かんだ。

「地方の賞を一回」

「どれだけサービス精神があるかどうかです」

あたしには。

サービス精神は、ない。

いっつも、駐輪場をせっせと掃除してる新城さんはなにを考えて小説書いているんだろうか。

(誰か)

(本当に、あたし自身を認めてくれる人・・・)

(小説書いても、いいって言ってくれる人)

(あたしが疲れたら、かわりにご飯つくってくれる人・・・)

(いるかなぁ)

出発点としては、あたしを勘違いさせてくれる人があらわれるといい。

あたしは知らず知らずこたつで眠り込んでいた。

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