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籠の鳥ーJAILBIRD-

第二十四章

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次の朝は、以外とあっけなく来た。

ほとんど眠れなかった亜美が、頭痛を抱えながら階下へ降りてくると、おびえたような感じの50代の女性が、挨拶した。

「新しい家政婦の、ホリウチです。どうかよろしく」

ホリウチさんの作った、今までに食べたことが無いほど不味い、ハムサラダとトーストを何とか平らげると、亜美は憂鬱な足を引きずってクリニックに、行った。

どくとるマンボウは、3時間前に待合室についたせいもあるが、今日と言う今日は、最初に診てくれた。

「亜美ちゃん・・・」

「すみません」

「お母さんとは、暫く連絡はとれませんよ」

「・・・」

「僕も、少し疲れた」

「・・・」

「大ヶ丘先生のところへ、行きなさい」

「転院・・・ですか」

「いや」どくとるマンボウは、言った。「大ヶ丘先生は、引きこもり専門の優秀なカウンセラーだよ。ここからちょっと、離れているが・・・。いい人だ。私が、紹介状を書きます」

「ありがとうございます」

診察が、ようやく終わって、3Fへ上がると、例によって、廊下で話を全部聞いてくれた木崎(と深津サン)は、言った。

「まず、君は退院してきたら、お母さんに謝らなくちゃいけない」

「はい・・・」

「しかし、僕・・・僕たちはそれより、以前から言いたい事があったんだ」

「?」

「君は、統合失調症ではなく、アスペルガー症候群だと思う」

「アスぺルガー?」亜美は、鸚鵡返しに言った。

「深津さんとも、話していたんだが・・・。統合失調症の患者と言うのは、発病までの社会性はあるはずだ。・・・しかし、君にはそれがない。知能は高いのに、ここのデイケアの中で、一番社会性に欠けている」

「・・・」

「で、話が最初は、乖離人格症ではないかと言う事になった。しかし、患者の手記を読んでみるとどうも違う。」

「・・・はぁ」

「要するに、だ」深津さんも同時に頷いた。

「君は、発達障害だと思う」

「発達・・・障害・・・」

「この件に関しては、センセイと随分喧嘩した。センセイは、古くて未だに発達障害と言う概念を認めていないからね」

「わたし・・・そういえば・・・」

「ん?」

「最初の正式な病院で、主治医の先生に言われました。『君は、統合失調症と言うには、何か1%違う』、と」

「それは、どこの、何先生?」

「・・・S和病院の、H先生」

「ありがとう」木崎は、勢いよく立ちあがった。

「今日は、亜美ちゃんがお味噌汁の日よ。しっかりね」深津サンが言った。

「頑張ります」

デイケアは、あっけなく過ぎた。・・・3時だ。帰る時間だ。

例の、ホワイトボードを見ていると、1つの新しいマップが目を惹いた。

「DEPT。”共依存からの回復の会”。K教会、毎週土曜午前10:15~11:45」

亜美は言った。「これは・・・」

木崎は言った。「ああ、お勧めだよ。平日の午前にやっているミーティングもある。・・・今度、君のお父さんから、『娘をふらふら夜歩きさせないで欲しい』というお願いがあったからね」

「はい」

亜美は思った。(出てみよう・・・。なんでもいい。これから、あの父と、二人きりの生活が始まるのだから。出来るだけ、家にいる時間が少ない方がいい)

・・・この時、亜美の中に、一つの扉が開いたことに、亜美はまだ気づいていなかった。
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