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にがくてあまい午後

残酷

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その晩、あたしは白須さんのことをすっかり忘れて眠った。次の日も、できるだけ頭の中からそのことは綺麗に切り取っていた。ご飯はおいしくて頭痛はやんでいた。

午前三時。

けたたましく携帯が鳴った。・・・公衆電話からだ。あたしは直感で思った。(あの人だ)

あたしが、白須さんの番号を拒否しているのだから。

だけど、こんな凍えそうな夜に白須さんは家の外へ出て行ったのだろうか。

あたしは、三十分ほどためらってからマイクロフリースのケットを羽織ってベッドから起きだした。PCの画面は白く凍り付いていた。

「やぁ」

「白須さん・・・」

「もう会えないかと思った」白須さんは震える声で言った。

「・・・」

「嫌われたかと思った」

「あたし、白須さんが怖いです、正直言って」

「どうして?」

「あたしの説明の仕方がわるかったかも知れないけど、みんなやくざじゃないかって言ってます」

「それはそういう部分もあるから仕方がないな」白須さんは呟いた。「インテリやくざって呼ばれてた頃もあったから」

「・・・」

「今日、小さい仕事がやっと入ってね」

「はい」

「航空券代は返すよ」

「ありがとう・・・ございます」

「あとでメールで、振込先か何か知らせて」

スカイプはぷつんと切れた。

(白須さん)

(なんで、ああいう人の相手してるんだろうあたしは)

(好きだからだ)

(あの人の前だと普通でいられる)

ふっと、スカイプは元に戻っていた。「敦美ちゃん」「?」「君は残酷だ」あたしは絶句した。

「人を信用するふりをして、片方の手で殴りつけるような真似をする」

「あたしは」

「これじゃ、自分の金で東京へ行っても、君が会ってくれるかどうか自信がない」

「やめてください」

「残酷だよ・・・」

あたしはPCの電源を切った。またしても、後から後から涙があふれてきた。

(確かに)

(あたしは、気味悪がられる前に人に残酷だったかも知れない)

(あたしの傷にふれないで)

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