にがくてあまい午後

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にがくてあまい午後

尊重

次の日、診察室でドクターこと細川先生は、はっきりいやな顔をして言った。「よくないですね」

「・・・」

「君が、航空券代を払う必然性は全くありません」

「でも」

「それと、君はどうもお金を使われやすい傾向があるから、権利擁護センターにも相談した方がいいですよ」

「あたしは」

「君が、間違った方法でストレスを発散させようとするからこういうことになります」

「・・・」

「どこか、発達障害支援センターにでも行って、居場所を見つけなさい」

あたしは、受付で四百七十円払った後、寒い外に出てため息をついた。

(ストレス解消法が間違ってる、かぁ)

確かに。

あたしが回復して、表の社会で普通ににこにこすればするほど、ストレスが激烈にたまってゆくのは自覚していた。

(男の人はいいなぁ)

(お金払って、夜スナックに行ったりバーに行ったりできる)

そこにも危険は渦巻いているのだろうけれども。

あたしは少ししゅんとして、道端の八百屋でねぎと安納芋を買った。(普通って大変なことだ)

マンションに帰って、加湿器に水を入れると、安納芋を煮た。オレンジ色に煮あがってゆく安納芋は不吉な感じがした。

(大根もあまってる)

(今日は、塩もみ大根を作って夜はチャーハンにしよう)

あたしは、再びベッドに寝っ転がって考えた。(今どこの支援所に行っても、働きなさいって言われるだけだ)

みんな、昼の生活のストレスを夜癒やしてる。

障害者であるあたしにはそれが今ない。

だけど。

誰ともわかんない人とするのはもういやだ。

(あたしは刺激を求めすぎなんだろうか)

寝っ転がっていると理不尽な感じがしてきたので、夕食には少し早いけれども起き上がって卵を炒めた。炒り卵を取り出して、ねぎのみじん切りと塩もみ大根を炒めて、ご飯を入れておかかとお酒と醤油で味付けした。

大根チャーハンと春雨の入った中華スープを食べていたら、まだ午後四時なのに暗くなってきた。カーテンを引いてため息をついた。

アトリエ零。

・・・お正月に入ってから、お見合いで忙しくって結局まだ行ってない・・・。

(誰でも)

(一人の人間として)

(ありのままで尊重される場を求めている)

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