にがくてあまい午後

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にがくてあまい午後

一つの終わり

あたしは、絵本を正式に世界文学館からひきあげた。

編集者も企画の人も、露骨にいやそうな無表情だったけど、あたしは平気だった。・・・その代わりに、毎日白須さんとチャットした。

そんなある日。

あたしは気分が急にわるくなって寝込んだ。・・・無理してた疲れがどっと出たのだろう。

夕食を早めに切り上げてパパが帰ったあと、ベッドでスマホで遊んでいたらふっとフェイスブックのメッセージが赤くなっていた。

(?)

なんとそれはけいちゃんからのメッセージだった。

「長らく未読メッセージに気づかずすみませんでした。僕は、十月に退院して今は断酒会の日々です。敦美さんが誰かの篤い愛情につつまれることを祈っています。旧姓近藤」

・・・。

そしてそこには見事にでぶでぶになった(しかしまさしく)幸せそうなけいちゃんが写っていた。

あたしはスマホを蹴飛ばしたくなるのをぐっとこらえて、耐えた。

(もう勝手にすれば)

台所に行って、アイスクリームを食べると頭は少しすっきりした。

(新城さんも辞めちゃったし)

(今度こそひとりかも知れない)

(あたしはほんとにいつも寸止めで後悔ばっかしてる)

危険だって、人がなんと言おうともういい。

あたしはこのマンションで孤独死するのはいやだ。

思い切って、スマホをプッシュするといつもの優しい声がした。「やあ」

「心配かけてすみません。・・・もう具合いいです」

「そう。よかった」

「今外ですか?」

「そう。友達のところなんだ。仕事の打ち合わせで何時になるかわからない。寝てて」

「待ってます」

「からだ大丈夫?」

あたしは涙が出そうになった。「うん、だいじょぶです」

「じゃ、ね」スマホは切れた。

あたしは決めた。

(結婚しよう)

白須さんが、インテリやくざでも正体不明でもこの際構わない。(どうせ、普通の人はあたしのこと相手にしないんだし)

窓の外には雪がちらついていた。

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