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にがくてあまい午後

転がる心

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それでも。

あたしの心には一点の不安が消えたわけではなかった。その日、運悪くかよくか白須さんとはチャットが繋がらなかった。・・・伍嶋叔父さんは、まだ起きているだろうか。

「夜分すみません・・・こんばんは」

「どうしたの」温かい声が返ってきた。「あの・・・こないだの人のことなんですけど」

「どうしたね」

「あたし、本当は航空券取りたくないって一度言いました」

「・・・」

「だけど」あたしは続けた。「これじゃ、もし自分のお金で航空券取っても、会ってくれるかどうか自信がないって言われて」

「もし自分のお金でも、って言ったの?」

「はい」

「それは危ないかも知れない」伍嶋叔父さんはつぶやくように言った。「皆、お金欲しいんだよ敦美ちゃん」

「・・・」今度はあたしが黙った。

「気をつけなさい」

あたしは、電話を切ってぼんやり考えていた。

あたしはパパのことを信用していない。ママのことも同じだ。

あの二人は、はっきり言って自分の老後の計算と世間への体裁であたしを大事にしてる。

だけど、大槻さんとこの伍嶋叔父さんは違う。

あたしが死んだら本気で泣いてくれる人たちだ。

・・・。

あたしはこの二人の忠告は裏切れない。

白須さんは。

あたしに、家族に求めて得られなかったものを与えてくれるかのように確かにあたしは感じている。

でも、それは白須さんがあたしの家族に似てるってことでもある。

あたしを地獄に転がり落とした、大っ嫌いな家族と。

・・・それがわかっているから細川先生もあたしにカウンセリングを薦めないのだ。あたしが混乱するだけだからだ。

カウンセリングは、親と本当は仲良くしたい人がするもんなのかも知れない。

自助グループにいた子たちもおんなじだ。・・・本当は、実の親と仲直りしたい子ばっかりだったのだ・・・。

なぜ。

芹田と、いや世の中の人とあたしはすれ違うのか。

あたしはなんとはなく自分の問題をつかみつつあった。

白須さんは。

あたしの隣町にいると言う、自分のお母さんとたぶん仲直りしたいのだろう・・・。

あたしの心に。

初めて、白須さんに対する疑念が生まれつつあった。

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