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にがくてあまい午後

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土曜日。

あたしは東京駅の北口で息を白くして、志岐さんを待っていた。

「こんにちわ」

「こんにちわ」

「ここのステーションギャラリーね、だいぶ雰囲気変わったようですがいいですか?」

「はい」

二人で見る、現代美術展は楽しかった。丸ビルのカフェで、ビーフカレーと珈琲をご馳走になった。窓からは改装した東京駅がよく見えた。

志岐さんは確かにいい友人なのに違いない。

夜、タニタのおせんべいを齧っていたら、「メイド・イン・ジャパン」の高橋克美に共感するところがありました、というメールが来ていた。

あたしはふと寝っ転がって考えた。

(もしパパがいなくなったら)

(志岐さんと一緒にいるほうが楽なのかも知れない)

その晩。

白須さんは、何故だか少し荒れていた。

「僕の、ずっとそばにいたいの?」

「はい」

「僕は、君を養っていく力があるかどうかわからない。君が自分の足で立っていられるくらいでないと困る」

「・・・」

「でも、会いたいんでしょう?孕ませられたいんでしょう?」

「白須さん」

「僕のこと思ってしちゃってるんでしょう?」

「はい」

「ふふ」

「・・・」

「今、そうして」

「白須さん」あたしは言った。「どうしたいんですか?」

「君を僕の奴隷にしたいよ」

「・・・」

「あたし、白須さんの側にずっといますよ」

「君が僕を捨てない限りはずっといっしょだ」

スカイプは切れた。あたしは考えた。(白須さんはたぶん)

(あたしと同じなのだ)

(傷ついた子どもがずっと心の奥に眠っている)

いっしょに暮していけるんだろうか。

・・・自分でつかんだ、この生活。小説のサークルと小さな人間関係の輪。

あたしはそれを放したくない。

白須さんは、あるいは鹿児島に来て欲しいんだろうか・・・。

あたしは白須さんが、闇の中から出てくることを真に願っている。

でも、人を変えるのはとてもとても難しいことだ。

・・・あたしは、自分にできることとできないことの区別がだんだんつくようになって来ていた。

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