にがくてあまい午後

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にがくてあまい午後

定義

あたしの紹介文が、見合い相談所の全国紙に載ったので、身辺は騒がしくなっていた。中でも、例の茨城に住むおまわりさんからは、日に二通も三通もメールがあった。

その人の写真は、冴えなかったけどあったかい春の日のように輝いていた。

「僕は、二人でずっと笑っていられる夫婦が目標です」と、その人は言った。

あたしは。

素直に嬉しかったけど、半分外国語を聞いてるような気もした。

あたしの家族は。

お兄ちゃんのことがあってから喧嘩ばっかしだった。正確には、皆はある意味仲良かったけど、あたしのことになると喧嘩になるのだった。

あたしは。

物心ついてから、家族に笑いかけてもらった経験がない。

この人は。

それができるのだろうか。

・・・お兄ちゃんを、最後に成敗したのは警察だ。だからあたしは、おまわりさんには普通の人よりずっと好意を持っていると思う。

だけど警察の人も、家庭では普通の男の人だろう・・・。

あたしが、病気で家事ができたりできなかったり、波があるといらいらするだろうと思った。それくらい、健常者の人に病気のだるさをわかってもらうのはむつかしい。

白須さんのことを相談すると、普通の女子の友達はみんな、「やめなよ」と言う。

優しいだけがとりえで、お金にだらしない人は結婚生活に向かないって言う。

だけど。

あたし自身も、結婚生活(って要するにまともな生活のことだ)には向いていないのだ。毎日毎日三食作って掃除するのはあたしには無理だ。

この。

外国語をしゃべる人との結婚にあたしは正直脅えている。

一方で。

白須さんとも、あたしは連絡を絶っていた。・・・というより控えていた。

そんなこんなで、バレンタインがすぐそこに近づいていた。あたしは新間さんのために全粒粉のパンを焼いた。パンは黒くて固い感じだった。

(新間さんも)

(結婚したら、家事は何にもしない亭主だろうなぁ)

白須さん。

・・・白須さんはあたしが連絡しないときは、「具合が悪いんだ」と察して、向こうからあえて電話はめったにしてこない。それがあたしには助かっている。

なんでって、あたしは今、なんのかのいってこの生活で落ち着いているからだ。

小説を好きな時に書いて、佐藤さんが時々きてくれて。

パパの夕食を作って。

それで気が紛れて・・・。

でもあたしは、普通の人が幸せと定義する生活は無理なのかも知れない。

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