スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←第五章 →第三章
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



もくじ  3kaku_s_L.png Morning Glory
もくじ  3kaku_s_L.png Black short short
もくじ  3kaku_s_L.png DOWN BEAT
もくじ  3kaku_s_L.png 刻印-sin-
もくじ  3kaku_s_L.png あとがき
もくじ  3kaku_s_L.png 現実の林檎
もくじ  3kaku_s_L.png 短編いくつか
もくじ  3kaku_s_L.png その後の短編
【第五章】へ  【第三章】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

籠の鳥ーJAILBIRD-

第四章

 ←第五章 →第三章

次の朝、亜美はめずらしく早く目を覚ました。

頭が妙にすっきりして、気分が軽い。・・・何でも、出来そうな気分だ。いつものように、ピンクのフリースを頭からかぶり、階下へ向かったが、例によって朝食は出来ていなかった。

仕方なく、冷蔵庫からヨーグルトを出して、ブルーベリーのジャムをスプーンででたらめにぶち込むと、それを持って亜美は自室に戻り、PCを開いた。

「おはよう、皆さん、新緑が奇麗ね。・・・お仕事のお時間かしら?」毎日、毎日アン小母さんが、皆に呼び掛けている言葉だ。亜美は、この人のおかげで「挨拶」というものが、人を心地よくさせる事を覚えた。

「アンさん、おはよう。まだカウンセリングを受けていらっしゃるの?」

「ええ、とても優しい先生よ。・・・最初の先生は、合わなくてやめてしまったけれど」

「そう。いいわね」

「亜美さんは、カウンセリングを受けていないのですか?」

「今のドクターが、受けさせてくれないのよ。君には毒だと言って・・・」

「ほほ。亜美さんが、カウンセラーをやりこめるのは、もう病気ですものね」

・・・本当にそうだった。と、亜美は振り返る。4才の時、吃音で初めて連れて行かれた教育センター。それ以来、そこのカウンセラー達と亜美は、疑似家族のようになっていた。X’masを、家で過ごした記憶は、ない。いつも、センターのボランティア達と、障害児と一緒に過ごすのが通例になっていた。

「亜美さんの、お母様はお元気?」

「あんな人、母親じゃないわ。私のお母さんは、アン小母さんよ」

「そんな事を、言ってはダメよ・・・では、今日はさようなら」

PCを切った後、亜美は、しばらく考え込んでいた。・・・いつも、亜美を、自律神経失調症だ、モラトリアムだ、と騒いでは、カウンセラーに預けて、自分の好きな趣味に打ち込んでいる亜美の「母親」。一度も、亜美に服らしい服を買ってくれない、「母親」。

何故、あの人が、カウンセリングにかからないのだろう。

関連記事



もくじ  3kaku_s_L.png Morning Glory
もくじ  3kaku_s_L.png Black short short
もくじ  3kaku_s_L.png DOWN BEAT
もくじ  3kaku_s_L.png 刻印-sin-
もくじ  3kaku_s_L.png あとがき
もくじ  3kaku_s_L.png 現実の林檎
もくじ  3kaku_s_L.png 短編いくつか
もくじ  3kaku_s_L.png その後の短編
【第五章】へ  【第三章】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメン卜投稿不可です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【第五章】へ
  • 【第三章】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。