スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←第四十一章 →第三十九章
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



もくじ  3kaku_s_L.png Morning Glory
もくじ  3kaku_s_L.png Black short short
もくじ  3kaku_s_L.png DOWN BEAT
もくじ  3kaku_s_L.png 刻印-sin-
もくじ  3kaku_s_L.png あとがき
もくじ  3kaku_s_L.png 現実の林檎
もくじ  3kaku_s_L.png 短編いくつか
もくじ  3kaku_s_L.png その後の短編
【第四十一章】へ  【第三十九章】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

籠の鳥ーJAILBIRD-

第四十章

 ←第四十一章 →第三十九章

その夜、亜美は一通のメールを受け取った。

「二人の、シークレットサイトを開きたい。瑛一」

亜美は、すぐに電話した。

「どういうこと?説明して」

「君、ブログ持ってるだろう?」

「一番、簡単なのなら・・・。日記を書きかけて、途中でやめてしまったけれど」

「なら、話が早い。二人にしか、覗けないブログを作るんだよ。・・・ハンドルネーム、適当に作って。俺は、blue glass」

「私は・・・frosted cat」

「じゃ、サイトの名前はfrosted glassだ。決まった」

亜美は、携帯を片手に、瑛一の指示通りにキーを打った。・・・瑛一は、驚くほどPCの操作が速かった。

「出来たよ」

亜美が、画面を覗き込むと、綺麗な曇りガラスの背景に、一つの詩が打ちこんであった。

「あいしてる

言ったそばから

わからなくなって

もう二度と言わないと

決心する」

「随分ひどいわねぇ」亜美は、かなり大きな声で言った。「これが最初のメッセージ?」

「あはは、怒ると思った・・・。女はみんなこれ言うと怒る・・・。君は?」

亜美は、打ちこんだ。

「あなたは私の杖

あなたは傷だらけのキリスト

あなたは怒れる犬

私は盲いた老人

私はマグダラのマリア

私は黒い猫」

瑛一は、考え深そうに言った。「重いな・・・。かなり重い。しかし、よく見抜いてる」

「わたし・・・」

「ん?」

「あなたの分かち合いの内容、覚えてないの・・・。皆は、『疑念』『恨み』『信仰』というように、すぐ内容がつかめるの・・・。でも、あなたの場合、何も聞こえてこない」

「そりゃ、そうだろう」瑛一は感嘆したように言った。「俺の場合、嘘っぱちしか言ってないからな」

「ねぇ、聞いてもいい?あなたのお父さん・・・どうして、亡くなったの?」

「自殺」瑛一は簡潔に言った。「祖父もさ」

「ごめんなさい」

「いいんだよ。・・・よく、『犬神家の一族』の末裔だって、言われる」

「今度・・・いつ、会えるの?」

「仕事が空いたらね」電話は、ぷつりと切れた。


12月30日。夜。

亜美が、例によって気まずい夕食を取った後、2Fにあがるとけたたましく携帯が鳴った。(瑛一だ・・・)

携帯には、ただこうあった。

「警察が、俺の家に来た。今、カラオケボックスにいる 瑛一」
関連記事



もくじ  3kaku_s_L.png Morning Glory
もくじ  3kaku_s_L.png Black short short
もくじ  3kaku_s_L.png DOWN BEAT
もくじ  3kaku_s_L.png 刻印-sin-
もくじ  3kaku_s_L.png あとがき
もくじ  3kaku_s_L.png 現実の林檎
もくじ  3kaku_s_L.png 短編いくつか
もくじ  3kaku_s_L.png その後の短編
【第四十一章】へ  【第三十九章】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメン卜投稿不可です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【第四十一章】へ
  • 【第三十九章】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。